安心で選ぶ!フラット35。ちょっと複雑?新プランをまとめました。

こんにちは!
資産価値にこだわる!竹輪式エージェントの竹輪です。

住宅購入する時に、誰もが耳にする「フラット35」。
「ずっと固定金利の安心」というキャッチフレーズを謳っているけど、固定金利って変動金利より高いし、「どっちを選んだらよいのだろう」と迷う方も多いはずです。

2022年10月より今まであった「フラット35S」の金利引き下げプランの内容が変わり少し複雑になったりしています。
固定金利と変動金利は2022年11月現在で約1%の違いがあり、月々の返済金額や35年総額の返済が1,000万円近く変わってきます。

どのような人がフラット35を選んだ方がよいのか?
すこし複雑になった金利引き下げプランはどうなっているのか?
フラット35を利用するときの注意点はどんなことがあるのか?

この記事では、こんな疑問をまとめてみました。
それではどうぞ!

目次

フラット35ってナニ?

フラット35ってナニと思う方は多いはず。
もともとフラット35は国の住宅購入支援策として始まりました。

かつての住宅金融公庫による「一般住宅融資」(いわゆる公庫融資)は財政投融資制度からの資金を基に住宅購入者へ融資していましたが、構造改革の一環で一般住宅融資と公庫そのものが廃止(独立行政法人化)されることが濃厚となったため、住宅金融公庫が証券化により金融市場で調達した長期資金を民間金融機関に供給し、住宅購入者へ長期固定金利で住宅投資資金(融資金)を提供する形態の住宅ローンとして誕生しました。公庫時代の2003年10月に「証券化支援による新型住宅ローン」の名称で取扱開始し、2004年12月に「フラット35」の名称となり、今に続きます。

国が始めた住宅支援策の延長なので、審査基準が各金融機関が用意する審査基準より比較的緩い傾向にあります。
ただし、国が進める政策との関連性があるので、購入を検討している物件がフラット35の融資に適合しているかの条件が厳しくなります。

最近だと「SDGs」や「脱炭素社会」という環境問題に配慮した物件を供給することに紐づけて、環境に配慮された物件には、金利引き下げられるプランを用意しています。これらをうまく活用すると、より快適に、そして金利が下がるため、資金計画が有利になったりします。

フラット35を利用するにあたり、4つのメリットがあります。

  1. ずっと固定金利の安心
  2. 多彩なメニュー作りで安心の住まいづくりを応援
  3. 保証人不要、繰上返済手数料不要
  4. ご返済中も安心サポート

この中で「2の多彩なメニュー作りで安心の住まいづくりを応援」という部分が、2022年10月よりすこし複雑になったプランの部分になります。

フラット35の金利の推移


フラット35は全期間の固定金利となります。
最近では長期優良住宅を対象としたフラット50という商品も出てきて、超長期で借入できるプランも用意されています。

2000年代に入り、変動金利がずっと低いまま推移しているので、変動金利でもよいのではないかと、錯覚してしまうことがあるかもしれませんが、変動金利は文字通り変動する金利となります。

かつては、バブル期に8%近くまで金利が上昇したこともあります。
世界的には、インフレが続き金利は上昇トレンドとなっています。
今後変動金利が上昇していく可能性はもちろんあります。

固定金利の方が高いと言っても、過去の推移から見ると、まだまだ固定金利は低い状況です。
長期間購入した物件に住む計画だと、金利上昇リスクを考えると、保険として1%の違いは許容範囲という考え方もあります。

また、世の中の金利変動に振り回される心配がないため、今後のライフプランも立てやすいですし、借り換えの手間などもないのも安心です。
このような理由でフラット35は選ばれます。

2022年10月以降に金利引き下げプランが複雑に!

2022年10月よりフラット35の金利引き下げプランの条件が変わりました。
ポイント制となり、引き下げのプランが4パターンとなりました。

STEP
住宅の性能に関するメニュー

【フラット35S】

このフラット35Sの部分がZEH(ゼロエネルギーハウス)であったり、省エネルギー性、耐震性などを備えた質の高い住宅を取得される場合に、 借入金利を一定期間引き下げる制度になります。
ここは、省エネや耐震等級などの数値の確認が必要になり、専門性の高い部分となってくるので、中古物件の場合は現地の調査が必要となるので、検討している物件を見て判断していく形になります。

省エネルギー性に関する基準

これを見ると、いろいろな数値が出ていて大変分かりづらいので、詳しくは聞いてください。

中古住宅だと、このような基準があり、適用される物件は少なくなります。
以前は、フラット35S、バリアフリー性は「お風呂に手すり」を設置するなどの対応で適用となったのですが、2022年10月以降は、中古物件のフラット35Sを利用するにはハードルが高くなりました。

区分省エネルギー性バリアフリー性
基準開口部断熱or外壁等断熱高齢者等配慮対策等級2
取り扱い適合証明技術者、適合証明検査機関適合証明検査機関のみ

【フラット35リノベ】


中古住宅の場合は上記の省エネルギー性とバリアフリー性を備える必要があります。
そのための修繕費用も貸出て、リノベを行えば、金利引き下げの優遇がありますよというのが「フラット35リノベ」になります。

フラット35リノベの条件です。

【フラット35リノベ】リフォーム工事費要件住宅の要件中古住宅の維持保全に
係る措置
金利Aプラン300万円以上下記1下記3
金利Bプラン200万円以上下記2下記3

【住宅の要件1】
次表の(1)~(7)のうち、いずれか1つ以上を満たすリフォーム工事を行うこと。
リフォーム工事後に次のいずれかの基準に適合しており、選択した基準に関する工事が行われた住宅であること。

省エネルギー性(1)断熱等性能等級4以上の住宅で、かつ、一次エネルギー消費量等級6の住宅
(2)断熱等性能等級5以上の住宅で、かつ、一次エネルギー消費量等級4以上の住宅
耐震性(3)耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上の住宅
(4)免震建築物
バリアフリー性(5)高齢者等配慮対策等級3以上の住宅
耐久性・可変性(6)長期優良住宅(維持保全計画認定※2も含む。)
(7)劣化対策等級3の住宅で、かつ、維持管理対策等級2以上の住宅
(共同建て住宅などについては、一定の更新対策が必要)

※1 認定低炭素住宅および性能向上計画認定住宅については、令和4年度に改正の認定基準に適合し認定を受けたものに限ります。
※2 維持保全計画認定とは、増改築行為を伴わない優良な既存住宅の認定をいいます。
*(1)(2)(3)(4)(5)(7)の技術基準は、住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成11年法律第81号)に基づく住宅性能表示制度の性能等級と同じです。住宅性能評価書を取得しなくても所定の物件検査に合格すれば、【フラット35】リノベ(金利Aプラン)をご利用いただけます。
*リフォーム工事前にすでに住宅要件に適合している場合でもご利用いただけます。この場合、金利Bプランの表において、その住宅の要件の性能区分(省エネルギー性、耐震性など)に対応したリフォーム工事を行う必要があります。

【住宅の要件 2】
次のいずれかのリフォーム工事(下表は工事の一例)が行われた住宅であること。

省エネルギー性断熱材の追加工事/断熱性の高い開口部への交換工事/
高効率空調機・高効率給湯器・太陽光発電設備等の設置工事 など
耐震性壁・筋かい等の設置工事 など
バリアフリー性手すりの設置工事/通路または出入口の幅員拡幅工事/
バリアフリートイレまたは浴室への交換工事 など
耐久性・可変性床材の交換工事/屋根・外壁の塗装・防水工事/天井・内壁等の壁紙等の交換工事 など

【住宅の要件 3】中古住宅の維持保全に係る措置

中古住宅の維持保全に係る措置とは、次の(1)から(4)までのいずれかの措置をいいます。この措置がとられていることを、適合証明検査機関による適合証明検査において確認します。

  1. インスペクションの実施
  2. 瑕疵保険の付保等
  3. 住宅履歴情報の保存
  4. 維持保全計画の作成

【フラット35リノベ】を使う場合は、このような要件をクリアする必要があります。
中古住宅を購入するときがより複雑となるので、ご相談ください!

STEP
維持保全に関するメニュー
  1. 長期優良住宅
  2. 予備認定マンション
  3. 管理計画認定マンション
  4. 安心R住宅
  5. インスペクション実施住宅(劣化事象などがないこと)
  6. 既存住宅売買瑕疵保険付保住宅

これら1〜6のいずれかに該当する物件が適用となります。

STEP
地域連携にかんするメニュー

【フラット35】地域連携型

 地方公共団体 ※1から、「【フラット35】地域連携型利用対象証明書」 ※2の交付を受ける必要があります。
地域連携型の対象となる物件としてはコチラ↓↓↓

  • 子育て世帯の住宅購入
  • UIJターンを契機として住宅購入をする場合
  • 居住誘導地域外から居住誘導地域内へ移動する際の住宅購入
  • 空き家を取得する場合
  • 地域産材を利用した住宅を取得する場合
  • 街並み景観に資する住宅を取得する場合

【フラット35】地方移住支援型

【フラット35】地方移住支援型を利用するには、地方公共団体が交付する移住支援金の交付決定通知書が必要です。
 また、移住支援金の交付決定日から5年以内に、取扱金融機関へ借入れの申込みをする必要があります。

 移住支援金の交付決定通知書の申請は、移住後数ヵ月の居住実績が必要(※)とされるので、移住と同時に物件を購入等される方は利用できません。利用を検討する場合はご注意しましょう。

(※) 移住支援金の申請及び交付決定通知書の発行スケジュールについては、地方公共団体ごとに異なりますので、移住先の地方公共団体への確認となります。

金利引き下げの4パターン

これらに該当するかどうかでポイントを獲得して、引き下げプランが変わります。
これらのSETP3を通して、最終的なポイント数に応じて4パターンの金利引き下げプランとなります。

通常通りのフラット35を利用した場合と、引き下げプランを利用した場合の比較です。

  • 借入額3,000万円
  • 借入期間35年
  • 元利均等返済
  • ボーナス返済なし
  • 金利1.5%
【フラット35】【フラット35】維持保全型【フラット35】維持保全型と
【フラット35】S(金利Bプラン)の併用
借入金利全期間1.50%当初5年間  6年目以降
年1.25%   年1.50%
当初10年間  11年目以降
年1.25%   年1.50%
毎月の返済額全期間91,855円当初5年間  6年目以降
88,225円   91,368円
当初10年間  11年目以降
88,225円   90,870円
総返済額38,579,007円38,185,775円37,848,069円
【フラット35】との比較
総返済額
▲393,232円▲730,938円


フラット35Sと地方移住型を併用して、利用することも可能です!

金利引き下げメニュー金利引き下げ期間金利引き下げ幅
【フラット35】地方移住支援型
【フラット35】S(金利Aプラン)と併用
当初10年間年▲0.55%
【フラット35】地方移住支援型
【フラット35】S(金利Bプラン)と併用
当初5年間
(6年目から10年目まで)
年▲0.55%
(年▲0.3%)

固定金利の安心がありながら、当初の金利を引き下げられるのは魅力的です。
金利引き下げ対象となる物件は住宅の性能が高い物件になるので、省エネや断熱性が高く、夏は涼しく、冬は暖かく暮らせるなど、住まいの快適性の向上も得られる良さがあります。

新築物件の場合は、これらの要件に基づいて建築されているか確認しやすいです。
中古物件については、残念ながら対象とならない物件の方が多いので、購入を検討している物件がフラット35Sの対象とするためには、どのような工事が必要か、竹輪式エージェントでは建築士さんと連携して確認しております。

購入を検討している物件が、どのプランの対象となるか確認したい場合はお気軽にご相談ください。

フラット35はどんな人に向いているか?

フラット35はどんな人に向いているでしょうか

  • 長期間購入物件に住み、住み替えはあまり検討していない
  • 勤続年数が短かったり、自営業者の方、非正社員の方
  • 団体信用生命保険が利用できない方

長期間購入物件に住み、住み替えはあまり検討していない

住み替えを検討していない方は、フラット35に向いています。
35年先に金利がどのようになっているかは予想できません。
10年前から世の中が大きく変わっているように35年後の未来は、もっと変わっているでしょう?
その期間の金利を心配しながら住むのは大変なものです。
それならば、低金利のこの時代に固定金利で組んで資金計画を立てる方が、余計な心配なく暮らせる良さがあります。

勤続年数が短かったり、自営業者の方、非正社員の方

フラット35は元々国の住宅購入支援政策の一環ということもあり、審査の基準が他の金融機関と比べて緩和されています。
自営業者の方は、通常の金融機関だと3年分の所得証明書を平均した金額で審査しますが、フラット35の場合は直近1年分の所得証明書で審査できるので、所得を抑えて申告していたりする場合に、有利となります。

また、他の金融機関で変動金利を利用する場合に、金利上昇リスクを見込んで通常の金利より高い金利で審査をします。
フラット35の場合は、金利が変わらないので、現在の実行金利で審査するため、変動金利の審査より審査金利が半分以下となるため、借入金額を多くすることができます。
借入金額が多くなると、返済が増えてしまうことになるので、ここは十分に資金計画を練って検討していきましょう。

団体信用生命保険が利用できない方

フラット35は団体信用生命保険の加入が任意となります。
他の金融機関では、住宅ローンを組む場合、団体生命保険の利用が必須となるため、なんらかの事情で団体信用生命保険を利用できないが、住宅ローンを利用して住宅購入を検討している方にも向いていると言えます。

フラット35を選ぶときの注意点

フラット35を選ぶときの注意点です。

  • フラット35適合証明書が取得できるか?
  • フラット35は購入価格の9割までの融資

フラット35適合証明書が取得できるか?

フラット35を利用する場合は「フラット35適合証明書」を取得する必要があります。
古い物件の場合は利用できない可能性が高いので注意が必要です。

戸建の場合は、現状フラット適合証明書取れない場合は、修繕して対応することができますが、マンションは外壁にヒビが入っていたりすると適合証明書が取得できず、勝手に修繕することもできないので、注意しましょう。

新築マンションや中古マンションはらくらくフラットというサイトで、利用できるかどうかの確認が取れるので、こちらのサイトで確認してみましょう。

フラット35は購入価格の9割までの融資

フラット35のホームページに記載しされている、金利は購入価格の9割までの金利となります。
もしフルローンを希望している場合は、残り1割の資金については、各金融機関の融資を受ける形になるので、金利が2%を超えてくるので、フルローンを検討している場合は注意が必要となります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
低金利の今の時代、固定金利は変動金利と比べると高くなって見えますが、金利が変わらない安心は大きいです。

一人一人の今後のライフプランによって、フラット35を利用した方がよいかは変わってくるので、竹輪式エージェントでは、お客さまのライフプランをよく伺った上で、住宅ローンのプランを提供しています。

どのように住宅ローンプランを選んだら良いかわからないという方はお気軽にご相談ください。

それではまた!

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この記事を書いた人

たけわのアバター たけわ 竹輪不動産代表

コンサルティングを重視した『資産価値が落ちない」マンション選びを徹底サポート
・宅地建物取引士
・2級ファイナンシャル・プランニング技能士
・公認)不動産コンサルティングマスター

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