空家対策特別措置法(あきやたいさくとくべつそちほう)

空き家対策特別措置法(あきやたいさくとくべつそちほう)とは?
目次
用語の概要
空き家対策特別措置法とは、
適切に管理されていない空き家による周辺環境への悪影響を防ぐために制定された法律です。
正式名称は
「空家等対策の推進に関する特別措置法」
で、2015年(平成27年)に施行されました。
なぜこの法律が作られたのか?
日本では、少子高齢化・人口減少により
使われない住宅(空き家)が急増しています。
放置された空き家は、
- 建物の老朽化・倒壊リスク
- 雑草や害虫の発生
- 不法侵入・放火などの治安悪化
- 景観の悪化
といった問題を引き起こします。
👉 これらを防ぐために、
自治体が空き家に対して介入できる法的根拠として整備されたのが
空き家対策特別措置法です。
法律の対象となる「空き家」とは?
この法律では、次のような建物を対象としています。
- 長期間、居住や使用がされていない建物
- 人が住む予定のない戸建住宅
- 相続後、そのまま放置されている家
※マンションの一室は、原則として対象外となるケースが多く、
主に戸建住宅が中心です。
特に重要なポイント:「特定空家等」
特定空家等とは?
空き家の中でも、特に問題が大きいものは
**「特定空家等」**に指定される可能性があります。
特定空家等に該当する例
- 倒壊の恐れがある
- 著しく衛生上有害
- 景観を著しく損なっている
- 周辺住民の生活環境に悪影響を与えている
特定空家等に指定されるとどうなる?
自治体は、段階的に以下の措置を取ることができます。
- 助言・指導
- 勧告
- 命令
- 行政代執行(強制的な解体など)
固定資産税の優遇が外れる点に注意
通常、住宅が建っている土地は
固定資産税が最大1/6に軽減されています。
しかし、
👉 特定空家等に指定され、勧告を受けると、この軽減措置が解除されます。
つまり、
- 税金が一気に上がる
- 維持コストが大幅に増える
というリスクがあります。
2023年以降の改正ポイント(重要)
近年の法改正により、
**「管理不全空家」**という区分が新設されました。
管理不全空家とは?
- まだ特定空家等ほど深刻ではない
- しかし、このまま放置すると問題化する可能性が高い空き家
👉 早い段階から行政指導の対象となり、
将来的には特定空家等へ移行する可能性があります。
空き家を所有している人が取るべき対応
① 定期的な管理・点検
- 雑草の除去
- 建物の簡易補修
- 郵便物の放置防止
② 早めの活用・処分検討
- 売却
- 賃貸
- リフォーム・リノベーション
- 解体して土地活用
③ 相続前からの準備
相続してから考えるのではなく、
相続前に「誰が・どう使うか」を決めておくことが重要です。
プロの視点:空き家は「放置」が一番のリスク
空き家問題は、
- 思い出がある
- いつか使うかもしれない
- 何から手を付ければいいかわからない
といった理由で、放置されがちです。
しかし、
何もしないことが、最もコストとリスクを高める選択になります。
不動産は
「使う・貸す・売る・壊す」
いずれかを選ぶことで、はじめて資産として整理できます。
まとめ
- 空き家対策特別措置法は、放置空き家への行政介入を可能にする法律
- 特定空家等に指定されると、税負担や強制措置のリスクがある
- 近年は「管理不全空家」も新設され、早期対応が重要
- 空き家は早めの判断と専門家相談が不可欠
