再建築不可(さいけんちくふか)

再建築不可(さいけんちくふか)とは?
再建築不可とは、
現在建っている建物を取り壊した場合、同じ敷地に新たな建物を建てることが法律上できない土地・建物のことを指します。
一見すると「普通の家」「問題なさそうな物件」に見えることも多く、
不動産購入や売却の場面でトラブルになりやすい重要な用語のひとつです。
なぜ「再建築不可」になるのか?
再建築不可になる最大の理由は、建築基準法の接道義務です。
接道義務とは?
建築基準法では、
建物を建てる敷地は、幅4m以上の道路に2m以上接していなければならない
というルールがあります。
再建築不可になる代表的なケース
- 敷地が私道・通路のみに接している
- 接している道が建築基準法上の道路ではない
- 接道幅が2m未満
- 旗竿地で、通路部分が基準を満たしていない
これらの場合、
今の建物は昔の法律では建てられたが、今の法律では建て直せない
という状態になります。
再建築不可物件は「違法」なの?
結論から言うと、違法ではありません。
多くの再建築不可物件は
既存不適格建築物と呼ばれ、
- 建築当時は合法
- 法改正後に基準を満たさなくなった
というケースです。
ただし、
- 建て替え不可
- 原則として大規模リフォームも制限あり
という将来の制約を抱えています。
再建築不可物件のメリット
再建築不可=悪い物件、というわけではありません。
理解した上で選ぶと、次のようなメリットもあります。
① 価格が相場より安い
同じエリア・広さでも、
再建築可能物件より2〜5割程度安いケースもあります。
② 固定資産税が比較的抑えられる
建物評価が低くなるため、
税負担が軽くなることがあります。
③ 投資・賃貸用途で成立する場合も
- 現況のまま貸す
- 簡易リフォームで運用する
など、出口戦略が明確な場合は検討余地があります。
再建築不可物件のデメリット・注意点
一方で、知らずに購入すると大きなリスクがあります。
① 建て替えができない
老朽化しても、
- 新築にできない
- 将来的な資産価値が伸びにくい
という制限があります。
② 住宅ローンが使えない・使いにくい
多くの金融機関では、
- 再建築不可物件 → 融資不可 or 条件付き融資
となるケースが多く、
現金購入前提になることもあります。
③ 売却時に買主が限定される
- 現金購入できる人
- 再建築不可を理解している人
に限られるため、
売却に時間がかかる可能性があります。
「再建築不可」と「建て替え不可」は同じ?
似ていますが、意味は異なります。
- 再建築不可
→ 法律上、新たに建物を建てられない状態 - 建て替え不可
→ 契約条件や権利関係(借地権・共有名義など)により建て替えできない場合
理由が違うため、
必ず不動産会社に根拠を確認することが重要です。
再建築不可かどうかは、どこで確認する?
以下の資料・調査で判断します。
- 重要事項説明書
- 役所(建築指導課)での接道調査
- 公図・測量図
- 現地確認
※インターネット情報やポータルサイトだけでは
正確に判断できないケースが多いため注意が必要です。
プロからのワンポイントアドバイス
再建築不可物件は、
- 「安いから」という理由だけで買う
- 将来売れる前提で考える
と、後悔につながりやすい物件です。
一方で、
- 住む期間が明確
- 現金購入
- 出口(売却・賃貸)の想定ができている
このような条件が揃えば、
戦略的に選ぶ価値があるケースも存在します。
まとめ
- 再建築不可=建て替えできない物件
- 接道義務を満たしていないことが主な原因
- 価格は安いが、融資・売却に制限あり
- 購入前に必ず専門家へ確認が必要
不動産は「知らなかった」では済まされない世界です。
特に再建築不可は、判断を間違えると取り返しがつきません。
用語を正しく理解したうえで、
自分のライフプランに合っているかを冷静に見極めることが大切です。
